
「この時計、10気圧防水って書いてあるけど、水泳に使っても大丈夫ですか?」
店頭や日常会話でもよく聞かれるこの質問。時計の防水表示って、数字が書いてあるだけでなんとなく安心してしまいがち。でも実は、“10気圧”や“100m防水”と書かれていても、そこには意外と知られていない注意点があるんです。
この記事では、時計業界で働く立場から、「10気圧防水」の正しい意味と、“本当に水泳しても大丈夫なの?”という疑問に、メーカー各社の公式情報をもとにやさしく解説します。
■ そもそも「10気圧防水」って何?
時計の「10気圧防水」は、“10気圧=水深100mに相当する水圧に耐えられる”という規格です。だけど、これはあくまで静かに水に沈めた状態での耐圧テストでの話。実際の使用環境はそれよりずっと過酷です。
水泳やシャワーなど、動きのある状態では瞬間的にもっと大きな水圧がかかることがあり、表記通りの性能が出ないこともあるんです。
■ 他の防水等級はどうなの?早見表でチェック!
防水表示は“気圧”や“メートル”で表されますが、実際にどんな場面で使えるかはちょっとわかりにくいですよね。以下の表に、よく使われる防水等級ごとの「使える場面の目安」をまとめました。
防水等級 | 使用可能な場面 | 備考 |
---|---|---|
非防水(無表示) | 汗や湿気程度 | 水仕事・手洗いすらNG |
日常生活防水(3気圧) | 手洗い、雨程度 | シャワー・水没NG |
5気圧防水 | 水仕事、洗顔、軽い水しぶき | 水泳は推奨されていない |
10気圧防水 | 水仕事、水泳、軽いマリンスポーツ | 各社とも「水泳OK」と明記 |
20気圧防水 | スイミング、素潜りなど | 使い方次第ではかなり安心感あり |
ダイバーズ200m以上 | 本格的な潜水、スキューバダイビング | ISO基準準拠、別カテゴリ |
■ 各メーカーは「水泳OK」としている?
実は、シチズン・セイコー・カシオの主要メーカーは、それぞれ「10気圧防水=水泳使用OK」と明記しています。
- シチズン:10気圧以上の防水性能であれば水泳などのスポーツに対応可能と明記。
- セイコー:10気圧防水モデルは「水泳、軽いマリンスポーツに対応」と記載。
- カシオ:100m防水は「水泳などの水関連アクティビティに適している」と明記。
■ 実は“水泳OK”にも条件がある
防水性能を発揮するには、いくつか守るべきポイントがあります。
- 水中でボタンやリューズを操作しない
- 温水やサウナで使わない(防水性能が落ちる)
- 定期的なパッキン交換など、メンテナンスを受ける
これらを守っていないと、たとえ10気圧防水でも浸水トラブルが起こる可能性があります。
■ 実際のトラブル事例も…
- 「10気圧だから大丈夫と思ってプールで使ったけど、水が入って止まってしまった」
- 「シャワーで毎日使っていたら、文字盤が曇ってきた」
こうした声は、メーカーや販売店でもたびたび聞かれます。防水性能はあくまで“新品状態+想定された使い方”での基準なんです。
■ まとめ|“水泳OK”だけど過信しすぎないで!
10気圧防水の時計は、水泳に使えるだけの防水性能を持っています。 ただし、それは“正しく使えば”という条件付き。各メーカーも公式に「使える」としていますが、その裏には「正しい使い方をしている限り」という前提があります。
これから夏に向けて水辺で時計を使う機会も増えてくると思います。ぜひ、正しい知識を持って、大切な時計を守りながら楽しんでくださいね!
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