シチズン NB1060-04A・NB1060-12L レビュー|銀箔漆文字盤の隠れた名作を語る

シチズン
シチズン NB1060-04AとNB1060-12Lの比較イメージ。繭色と瑠璃紺の文字盤が並ぶビジュアル。

「誰にも教えたくない」なんて言っておいて、ガッツリ語り始めるのかよ…とツッコまれそうですが(笑)

それくらい“語りたくなる魅力”が、このNB1060シリーズにはあるんです。

NB1060ってどんな時計?まずは基本スペックから

NB1060シリーズは、シチズンが展開する日本国内向けの自動巻きモデル。今回紹介するのは、NB1060-04A(白文字盤)NB1060-12L(青文字盤)の2本です。

シチズン NB1060-04AとNB1060-12Lの比較画像。白文字盤と青文字盤が並んだ構成。

どちらも共通のケース・ムーブメントをベースにしながら、文字盤の色味とストラップ素材に個性があります。

モデルNB1060-04ANB1060-12L
文字盤色繭色(白漆×銀箔)瑠璃紺(青漆×銀箔)
ケース径38.2mm
厚さ12.0mm
ムーブメントCal.9011(ハイビート)
防水10気圧防水
ストラップ黒コードバン青カーフレザー
ガラスデュアル球面サファイア(無反射)
表面処理デュラテクトプラチナ
価格帯約10万〜15万円

サイズ感は直径38.2mm/厚さ12.0mmで、ドレス寄りながら日常でも使いやすいバランス。さらに100m防水とサファイアガラスなので、スペック的にも頼れる1本です。

まるで一点モノ。「銀箔漆文字盤」の魅力を語る

NB1060シリーズのいちばんの見どころは、なんといっても文字盤の美しさ

シチズン独自の「銀箔漆文字板」は、漆の深みと銀箔のきらめきが重なり合う、まるで伝統工芸のような仕上がりが特徴。

しかもこの文字盤、1枚ずつ職人が手作業で仕上げていて1日の生産数にも上限があるんです。
現場でも「これ、次いつ入ってくる?」と聞かれることがあるくらい、実は流通量も多くないモデルです。

つまりこのシリーズ、“量産モデルの中の一点モノ”と呼びたくなるような、そんな特別感をまとっています。

NB1060-12L(青):光と角度で表情を変える「瑠璃紺」

シチズン NB1060-12Lの青漆文字盤を斜めから撮影したイメージ。深みのあるブルーが特徴的。

青なのか緑なのか、見るたび印象が変わるティールブルー系の文字盤。
光の入り方によってはオレンジやブラウンが浮かび上がることもあり、とにかく奥行き感がすごい

「こんな表情の文字盤、他にあったっけ?」と思わせる、クセになるカラーです。

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NB1060-04A(白):落ち着きと上品さが光る「繭色」

白地に銀箔を忍ばせた「繭色」の文字盤。

シチズン NB1060-04Aの白漆文字盤を斜めから撮影したイメージ。繭色の柔らかなトーンが上品に輝く。

ただのオフホワイトではなく、よく見るとうっすらと模様が浮かんで見えるんです。光に当たったときの表情もまた◎。

派手さはないけれど、一歩引いた美しさがあって、大人っぽくつけたい人にはこっちが刺さるかも。

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中身も侮れない。キャリバー9011の実力とは?

高振動・薄型・静か、3拍子そろった実用ムーブメント

シチズン NB1060-04Aの裏蓋とキャリバー9011ムーブメント。シースルーバック仕様でローターや内部構造が見える。

キャリバー9011は、毎時28,800振動のハイビート仕様
秒針の動きがなめらかで、見ていて気持ちいい。パワーリザーブは約42時間と必要十分。

もちろん手巻きもできて、ハック機能(秒針停止)も完備。

注目なのがムーブメントの薄さ
ムーブメント自体がスリムなので、NB1060本体も厚さ12mmに抑えられており、装着感も良好

レビューでは「巻き上げが静かでスムーズ」「セイコーの6Rより滑らか」といった声もあり、質感の高さを感じさせる作りになっています。

ちょっと気になる点も正直に

唯一気になるとすれば、キャリバー9011は個別の部品修理がしづらく、基本はユニット交換になる構造である点。

とはいえこれは、今の量産ムーブメントではスイス製を含めて珍しいことではありません。

むしろこの価格帯でこの性能、そしてハイビートというスペックを考えると、非常にバランスの取れた中身だと言えるはずです。

実は万能。日常使いにも強いケースと仕様

NB1060シリーズは、「この価格でここまでやるか」と言われることの多いコストパフォーマンスの高さが魅力。

銀箔漆の文字盤に目が行きがちですが、外装スペックも優秀なんです。
見た目だけじゃない、日常使いに強い“実力派”仕様が詰め込まれています。

ちょうどいいサイズ感と、傷に強いケース

ケース径は38.2mm、厚みは12.0mmと、ドレス寄りながら現代の感覚にぴったりなサイズ感。

スーツにも私服にも合わせやすく、着けたときのバランスがとてもいいんです。

しかも外装には「デュラテクトプラチナ」という表面硬化処理が施されていて、ステンレスの地肌よりも格段に傷がつきにくい。これは地味に嬉しいポイント。

ドーム型サファイア風防と高い視認性

シチズン NB1060-12Lのドーム型サファイア風防を正面から撮影した写真。手に持った状態で文字盤と膨らみが確認できる。

ガラスはデュアル球面サファイアガラス(無反射コーティング付き)
ドーム状のふくらみがクラシックな雰囲気を出しつつ、無反射加工で視認性もしっかり確保されています。

角度によってガラスが“消えた”ように見える瞬間があって、これも所有欲をくすぐるポイントです。

100m防水で日常使いも安心

見た目は完全にドレッシーなのに、防水性能はなんと10気圧(100m)
雨や手洗いはもちろん、水仕事やちょっとしたアウトドアでも問題なし。

ここまで気を遣わずに使えるドレス系時計って、意外と少ないんです。

レザーストラップもこだわりアリ

NB1060-12Lには青いカーフレザー、NB1060-04Aには黒のコードバンを採用。
どちらもしなやかで腕なじみがよく、上質さを感じさせる仕上がりです。

留め具はどちらも両プッシュ式の観音開きタイプで、着け外しもスマートに決まります。

なぜ“隠れた名作”と呼ばれるのか

NB1060シリーズは、国内の店頭ではあまり大々的にプッシュされていないモデルですが、時計好きのあいだでは密かに注目を集めている存在です。

その理由は、大きく分けて以下の4つにあります。

1. 日本国内専売モデルならではの希少性

NB1060は日本国内向けモデルとして展開されており、海外では正規流通していません。

海外の時計ファンの間では「逆輸入でようやく手に入れた」「2年越しで探した」なんて声も見られ、この“手に入りにくさ”自体が魅力になっている側面もあります。

2. 海外レビューでの高評価

RedditやYouTube、時計ブログなどの海外コミュニティでは、NB1060のレビュー投稿が徐々に増えてきており、

「この価格でこの仕上がりはすごい」「まるでグランドセイコー」と絶賛する声が多数。

特に文字盤の質感に関しては量産品とは思えないレベルとの声が多く、その美しさに惹かれて日本から取り寄せる海外ファンも少なくありません。

3. 比較されがちな“格上”モデルとのギャップ

NB1060は、しばしばセイコーのプレザージュ(有田焼や漆シリーズ)や、スイス製のティソ・ハミルトンと比較されます。

ですが、10万円台でここまで手作り感ある文字盤や、ドーム型サファイア+100m防水+デュラテクト仕上げまで揃っているモデルはほとんどなく、

「正直、この価格帯では敵なしでは?」──実際現場でもそんな声を耳にすることがあります。

4. ブランド名で選ばれないからこその“発見感”

シチズンの高級機種といえば「ザ・シチズン」や「カンパノラ」が有名ですが、NB1060はそのどちらでもない“知る人ぞ知るポジション”

NB1060はシチズンの中でも派手なプロモーションは行われておらず、正直あまり目立つ存在ではありませんが現場では「実は完成度が高い」と評価されることが多く、静かに支持されているモデルでもあります。

他に候補があるとすれば?プレザージュやティソとの違い

NB1060シリーズを調べていると、セイコー プレザージュティソ Gentlemanと迷っている人をよく見かけます。

どちらも10万円前後の価格帯で、「和の文字盤」や「スペック重視」で人気のあるモデルです。
結局、他のモデルと比べても「なんだかNB1060に惹かれる…」って人、多いと思います。

完成度も実用性も申し分なし。知る人ぞ知る、でも誰にでも勧めたくなる。そんな時計です。

シチズン NB1060-12Lを手首に装着したイメージ。青漆文字盤と38.2mmケースのバランスがわかる。

あなたにとっての“最強モデル”は?

正直、「この価格帯でここまで完成度が高い機械式時計って他にある?」と感じてしまうほど、完成度の高い一本だと思います。

ちなみに、実勢価格は定価の30%オフ+10%ポイント還元で流通しているケースもあり、
この仕様・仕上がりでこの価格帯なら、「本当にお得すぎる」と言いたくなる内容です。

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NB1060シリーズには、語りたくなる魅力がたくさん詰まっています。
華やかすぎず、地味すぎず。作り込みが丁寧で、気取らずに腕元を引き立ててくれる──そんな1本を探している人にぴったりのモデル。

完成度・実用性・美しさ・希少性をバランスよく備えたこの時計は、きっと多くの人にとって“手の届く傑作”になるはずです。

あなたにとっての“最強モデル”はどんな時計ですか?この記事がそのヒントになれば嬉しいです。

※掲載画像はすべてシチズン公式サイトより引用しています。



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